更新日:2002/02/02 (土)
外国産クワガタムシの中でも、2000年後半から値崩れが始まり、今では手ごろに買える値段に落ち着いているスマトラヒラタクワガタについて、紹介していきます。スラウェシヒラタクワガタも呼び名が違いますが同一のクワガタである、と聞いています。 このクワガタ(野生のペア)を、インターネット上で知りあった方のご好意で頂き、飼育に挑戦し、やっと紹介できるまでになりました。 温室がないため、繁殖などは無理かな、と思っていたのですが、3Fの室内では温室なしでも大丈夫でした。 ここが追加↓ 南国のクワガタなので、温室がない私の家では飼育できないよ〜、と思っている方はこの実験結果で飼育の可否は決めてみてはいかがでしょうか。 2002年1月、直輸入のワイルドスマトラを多数有名ショップより購入。この機会にと思い最低気温何度までなら生きていられるのか、実験しました。 実験方法は簡単、ペアで飼育して、何度まで耐えられるのか調べるだけです。 その結果、メスが5度で死亡。オスは死にませんが動きが鈍る、というか動きません。 メスが死ぬのにオスが死ぬまでやるのは無意味だと思ったので、オスはその後救出しました(^^ゞ ペアで飼育するのが普通?!だと思いますので、室内が6度以上常に保たれているのであれば飼育は可能です。10ペアほどで数年間試していますが6〜7度より気温が下がらなければ余裕で飼育できます。我が家の経験より。 なお、常に6〜7度では厳しいかもしれません。 我が家の場合は朝晩だけ冷え込み、昼間は12度以上になります。 温度の調査はこのように、デジタル表示の温度計を見て調べました。 飼育は意外と簡単でコツをつかめば産卵数増加、大型成虫の羽化も夢ではありません。オオクワガタを大きく育てるよりも楽に大きくなります。 ただ、私の別の呼び名は、金食い虫です。菌糸瓶で育てると楽なんですが、すごい早さで食べ尽くします。発酵マットで育ててもそれなりに育ちますが・・・詳しくは幼虫のページで。 用意する物(基本的にヒラタクワガタと同様) ■大きめの飼育ケース ■エサ皿 ■エサ ■クヌギ、コナラなどの産卵材 ヒラタクワガタはマットに産卵すると書かれている記事を見かけますが、私が飼育したときには、マットに、ではなく、産卵材へ産卵していました。 産卵材の質が良ければマットへの産卵はほとんど見られない、という報告もあります。 質の良い産卵材とは、クヌギ、コナラ共通で、ドライバーなどで切り口の部分を少し削ってパリパリいうくらいの朽木です。ブカブカした木や繊維質の多い木にはほとんど卵を産みません。 また、ヒラタクワガタには値段の安いコナラで十分だと思います。 ■マット マットは、発酵済みのそれもなるべく黒い(古い)物を使うとよく、オオクワガタの幼虫飼育に使用したマット(泥状になった物は不可)も状態が良ければ使用できる、という説もありますが、私は無視できると考えます。新品の綺麗なマットを使っていますが、特に問題はないようです。 飼育容器へのセット 飼育ケースにケース底から5センチ位までマットを入れ軽く押し固めます。 次に水に3〜4時間浸した産卵材を数本横に並べます。その上からマットをかけ産卵材が見えなくなるまで埋め込みます。少しきつめに埋め込んでください。 産卵材は多ければ多いほどいいのは言うまでもありません。最低1本でも事足りることもあります。 当然マットの表面は平になっているので、エサ皿、樹皮などをを入れて転倒死防止対策をしましょう。
成虫のペアリング ペアリングはオス・メスを別々の容器で飼育し、餌の食べ方や活動状態を観察してから行うのが最適、という考えに疑問を覚え、初めからペアで飼育しました。 産卵、幼虫の採取などすべて完璧、やっぱりあの説は間違っている、と思って数日、初めの説が正しいことを実感しました。♂が♀を挟み殺してしまったのです。 スマトラヒラタクワガタの♂はかなり攻撃的です。
成熟したペアを産卵材をセットした容器に入れたら、1週間〜2週間でオスは取り出すほうが、♀が殺される可能性が減るので良いと思います。(♂がいないことで、♀が産卵に集中できるかも!?)
これを読んでわかったと思いますが、攻撃性が高い大型のクワガタですので、魅力は十分あります。 大きなクワガタが飼いたいと言う方は、飼育してみては如何でしょうか。 攻撃的なスマトラヒラタと、喧嘩好きなヒメカブトムシを戦わせると面白いかもしれませんね。 |
Copyright 2002 Donald Curtis. All Rights Reserved.
当ホームページ内すべての掲載物の無断転載を禁じます。