カブトムシの飼育(幼虫編)

更新日:2001/04/16 (月)



カブトムシの幼虫

夏に飼育したカブトムシを上手に飼育できていれば、飼育容器の中には卵や幼虫が発生しているはずです。それらの幼虫は成虫では見られない神秘的な変化をします。また成虫よりも長く幼虫でいるので上手に飼育すれば、成虫にさせるまでに新しい発見ができるかもしれません。ここでは成虫まで育てるために必要最小限のことを紹介します。


カブトムシの幼虫飼育

この飼育方法は、誰にでもできる簡単な飼育方法です。

飼育には下記の物があるといいでしょう。

卵、又は幼虫 5匹程度
飼育ケース 大型ケース
腐葉土 化学肥料等が混入していないこと
新聞紙など通気性のあるもの



左から右へ時間が経過


飼育方法は特にありません、と言えるほど簡単です。

産卵された卵は平均して12日で孵化してきます。
また、卵や幼虫を手で直接触れると手のバイキンが移り、死んでしまうことがあるので直接触らないように気をつけます。

まず、上記写真のような幼虫(特に一番右)を用意します。夏に成虫を飼育していたケースから卵が見つかったら幼虫になるまであまり触れない方がいいでしょう。とても柔らかいので割れてしまう可能性があるからです。また、卵を1つづつ分けて幼虫にする方もいますが、特に神経質に分けなくても共食いなどは起こりませんので気にする必要はないでしょう。大きな幼虫になっても極端に狭い場所で飼育するか、エサが不足しない限り共食いは起こりません(カブトムシの養殖場を見ればわかりますね)。

幼虫を用意したら、できるだけ大きなケースに腐葉土を入れ、その中に幼虫を入れるだけです。
幼虫は大量のエサを必要としますので小さいケースではエサ交換を頻繁に行うことになり面倒です。置き場所があれば衣装ケースが最適です。
また、ケースの大きさにより中に入れる幼虫の数を加減します。沢山入れても飼育できますが、小さい成虫になる可能性が高くなります。衣装ケースなら数十匹を飼育できます。
腐葉土はできれば自分で作った物がいいのですが、手間と時間がかかります。その為、現在私がお勧めするのは『JTのクヌギ、コナラ100%腐葉土』です。これで飼育する限り今までは順調に飼育できました。中に松ぼっくりが混入していることもあったり、価格が高いですが腐葉土ならこれが安心です。園芸用のものの中には幼虫が全滅してしまうものもありますので注意が必要です。腐葉土でなくてもクワガタ飼育者ならクワガタの幼虫を飼育した残りマットでも十分育てることができます。菌床の残りを与えると巨大な成虫になることもあります。湿度ですが、『JTのクヌギ、コナラ100%腐葉土』でしたら開封した状態が適当です。
後は飼育ケースに腐葉土を入れて幼虫を入れ、新聞紙をケースの蓋に挟んで乾燥を防止し、静かな場所に置くだけです。

数ヶ月飼育すると腐葉土が固形になった幼虫の糞が目立ってきます。そうしたら幼虫を取り出し腐葉土を交換するだけです。一度に全部交換します。

夏が近づくと大きな幼虫になっていると思います。黄色い体色になる前に、ケースの底10〜15センチ程度に土を入れてその上に腐葉土をいれて飼育すると幼虫が蛹室を作りやすいようです。もちろん、腐葉土だけでも成虫になります。黄色い体色になっている場合は蛹化する直前ですので触れたりすると死んでしまう可能性があります。

蛹化しても湿度は必要ですのでカラカラに乾燥させない程度湿らせて起きます。湿らせすぎは幼虫を殺してしまうことがあります。

後はそっとしておけば、成虫が腐葉土の上へ出て来ます。このときに蓋をしていないと飛んで逃げられてしまう可能性があります。



幼虫を大きくするには?

幼虫を大きくするということは、羽化後の成虫を大きくするということになります。
成虫になってからは、いくらエサを与えても大きくなりません。幼虫の時だけだ大きく成長させることができます。

私は行ったことがありませんが、飼育者の中には、大きくなるというので昆虫マット(おがくず)にドッグフードを混ぜて幼虫のエサにしている方もいるそうです。
菌床に初齢から入れると早く、大きくなるということも聞いたことがありますが、個人的にはお金の無駄になると思います。
腐葉土に堆肥を混ぜて与えると大きくなるということは確認しました。堆肥も種類によっては全滅してしまいますので注意が必要です。
クワガタ飼育者に流行しているのは、クワガタ幼虫に使用したマットをカブトムシの幼虫に与えるというものです。一度使用されマットが分解されているのでカブトムシには適当なのでしょう。

  


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