ノコギリクワガタの飼育(幼虫編)

更新日:2001/09/16 (日)



ここでは、ノコギリクワガタの幼虫をビンを利用して飼育する方法を紹介します。

飼育の準備

産卵済みだと思われる産卵木を1ヶ月程度、湿度を保ちながら時間をおいて割り出してみます。
産卵直後の卵は非常に小さく2ミリあるか、ないかというものです。しかし卵は水分を吸収して4ミリくらいまで膨らんできます。
その後、幼虫は卵から孵化して成長をはじめます。初令幼虫は1ヶ月もすると孵化したときの4倍以上に成長しているはずです。このくらい成長してからでないと、幼虫の死亡率が高くなるのでビンに移せません。



飼育する

用意するもの

ビン NESCAFE GOLD BLEND 150g
発酵マット クヌギ、コナラなど(昆虫マット)
幼虫 1つのビンで1匹


私はNESCAFE GOLD BLEND 150gのビンを利用して羽化まで飼育します。もっと大きなビンの方が良いかもしれません。このビンに発酵マット6割をほどほどに固く詰め込んで入れ、幼虫の食べていた木屑も2割入れます。残り2割は空気を入れます(空間を空けておくだけ)。
湿度は強く握った時に水分がにじみ出てくる程度に調整しておきます。あまりにも乾燥していると幼虫は死んでしまいます。
幼虫の食べていた木屑2割の部分に幼虫を入れます。木屑の上に置いておけば自然に潜っていきます。あとは、ビンの蓋を閉めて終わりです。私の場合は蓋に穴を開けていません。蓋の内側にある紙の部分を取り除いてそのまま蓋を閉めます。
幼虫を飼育しているビンは普段は暗いところに置いておき、観察するときだけ明るいところで見るようにします。
終令幼虫は初令などと比べて、大量のエサを消費しますので、終令になってからしばらくしてから、容器が小さいと思う場合は大き目のビンへ移します。小さなビンで無理に飼育すると羽化できずに死んでしまうことがあります。1000ccもあれば大型の幼虫も飼育できます。

エサの交換の際には下6割に新しい発酵マット、その上2割に今までのマット、その上2割は空気(空間を空けておきます)というように交換します。
私は最近では、新しい発酵マット8割に幼虫をポンと入れていますが、これでも大丈夫です。
もし、幼虫に適していなければ幼虫は上2割の空間に上がってきて容器から出ようとします。幼虫が何度も脱出を試みるときは発酵マットの乾燥が考えられます。乾燥していないと思っても一度湿度を高くしてみてください。すぐにエサを普通に食べてくれることがよくあります。カビが生えても粘菌が蔓延してもそう簡単には幼虫は死にません。普通に成長を続けていきます。飼育温度は15度以上にしておいた方が1年で羽化する可能性が高まります。幼虫が冬眠してしまうと2年で羽化するようになりますが、その前に死んでしまう可能性が高いのでできるだけ室内で飼育して1年で羽化させた方がいいでしょう。

蛹化して1ヶ月程度すると羽化が始まります。

羽化した成虫は温度が低ければ活動せずに越冬し、来年の夏まですごします。
途中で暖かくすると活動を始めますので、秋以降に羽化した時には一定の温度の場所で越冬させましょう。温度変化が激しいと死んでしまいます。
基本的に越冬はできない種類のクワガタなのですから。



幼虫の雌雄の見分け方

下の写真はメスの写真です。おしりの部分に白い所がありますね。こういうのがメスです。白い部分がなければオスだと思ってください。
他種の幼虫にも言えることですので、参考にしてください(すべての幼虫には当てはまりません)。
幼虫の顔の大きさでも雌雄の判別ができますが、判別率低いです。
ちなみに、大きな顔の幼虫は雄の可能性が高い。


  


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